医学生ブログBlog

船橋二和病院 初期研修 医学生

初期研修医1年目 総合診療科カンファレンス

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

無低診・生活保護などの支援を行い、大腸がんの治療に成功したケース

今回は医療現場での社会保障の重要性とそれを運用するスタッフとの多職種連携を実感する症例のご紹介です。担当は初期研修医1年目の黄医師です。

 

 患者さんの症状は主訴が腹痛、直近1か月で55kgあった体重が43kgまで減少したこともあり、千葉民医連の診療所を受診しました。検査の結果、腹部腫瘤が判明したため精査のため二和病院へ紹介となりますが、もう一つの理由は二和病院が※無料低額診療事業を行っている病院であることでした。

 

 高齢化社会が進む中で、退職して年金で生活している高齢者方や、ご家族に先立たれ独居生活を送っている高齢の方が少なくありません。今回の患者さんもそうした社会的困難を抱えていました。そのような方が安心して手術を受けたり入院出来たりするためには社会保障のサポートが必要です。またそれを運用するのに知識を持ったMSW(医療ソーシャルワーカー)との連携が大事になります。今回の事例を振り返った黄医師も「MSWスタッフがいたから解決できた問題があった」と話します。当初患者さんは無料低額診療事業を受けたいと思い、いちはら診療所を訪問したようです。結果は生活保護申請が通りましたので、医療面だけに限らず生活の質を見直す機会になりました。

無低診・生活保護などの支援を行い、大腸がんの治療に成功したケース

手術を伴った入院生活は約1か月で退院となりました。それまで黄医師はこまめに患者さんの病室に足を運び、徐々に信頼関係を築いていったそうです。信頼関係が築けると、これまで聞くことが難しかった話も出てくるようになったりして、それが病気の原因を突き止めるヒントになることもあります。

 

黄医師からは「この方は1番最初に持った患者さんで、時間的に余裕がある時だから沢山お話出来ました。会話を重ねて信頼関係も作られていたので、治療中に難しさを感じることはなかったと思います。生保が認められるか心配はしていました。それが受けられる事になり、MSWのスタッフの力がとても助けになりました。」

 

※無料低額診療事業…低所得者などに医療機関が無料または低額な料金によって診療を行う事業。

 

ブログ一覧へ戻る