初期研修医の「こころに残った患者さん発表会」(つながりの重要性と、一方で独居高齢者における自助・互助の限界を感じた症例。)

研修 船橋二和病院 初期研修 NEW

初期研修医の「こころに残った患者さん発表会」(つながりの重要性と、一方で独居高齢者における自助・互助の限界を感じた症例。)

「社会とのつながりの重要性と、独居高齢者における自助・互助の限界感じた」

 千葉民医連の研修では、ローテーションが変更するタイミングで、研修医が「こころに残った患者症例報告」を行っています。

今回は、ことし研修をスタートした4名の初期研修医が導入期の内科研修を終えて、それぞれが「心に残った患者さん」について報告しました。

 

ラストにお伝えするのは、篠塚仁貴先生の報告です。

 

「社会とのつながりの重要性と、独居高齢者における自助・互助の限界感じた」

慢性閉塞性肺疾患・気管支ぜんそくなどで定期通院中90歳代の患者さん。90歳を超えていても、ADLは自立、独居ですが近所には友人が多く、ペットの世話が生きがいという方。

 

 心肺機能の低下と入院による廃用症候群のもあり、ADLや認知機能が徐々に低下。リハビリを継続しながら介護サービスの導入が必要と考えられました。

患者さんの希望は、飼っているペットの世話も心配で、家族が祝ってくれる誕生日には退院したいというものでしたが、病状がおちついて間もなかったこともあり外泊許可としました。

  外泊することは出来ましたが、その後も外泊するたびに呼吸困難が再発したため、よくよく話をきいてみると… ベッドの角度が変えられず起坐呼吸の状態が取れないことペットとべったり生活していることが原因と考えられました。

 それでもご本人の希望は「自宅退院」であり、友人との関係・住み慣れた部屋・ペットの世話など、蓄積してきた「つながり」の維持が最優先事項であり、そのことを前提として退院調整がすすめられました。

症例を通じての感想は

 つながり(ソーシャルキャピタル)の重要性と、一方で独居高齢者における自助・互助の限界を感じたこと。退院後を考えるには「生活を知る」ことから始まる、ということを知りました。患者さん宅を訪問するチャンスを逃したことが悔やまれます。

との感想でした。

 

今後も、生活背景を診る視点を忘れないこと。あらゆる社会資源・サービスを理解し、適切に紹介・介入できるようになること。「持続可能な」ソーシャルキャピタルを提供する場作りを模索したいと思います、とのことでした。

 

4名の先生、導入期の内科研修医お疲れ様でした。今後も各科で頑張ってください!

ブログ一覧へ戻る