平和について医学生90名が考えました
全国の医学生が大阪に集まりました
9月27.28日に、『民医連の医療と研修を考える医学生のつどい』が大阪で開催されました。
通称つどいは、年に3回秋冬春に開かれ、全国の医学生が年間テーマをもとに学習交流を行う企画です。
今年のつどいの年間テーマは『平和~ひとりひとりの人生から考える~』です。戦後80年ということもあり、医療者が平和を考える意義について学習交流を積み重ねていきます。
今回は全国から医学生90名、助言者医師15名ほどが集まりました。学習企画だけでなく自由交流の時間もあり、学年や興味のある分野に分かれて医学生は思い思いに過ごしていました。
千葉民医連からは、奨学生だった研修医が助言者医師として参加し、医学生2名と医学生担当職員で参加しました。
軍陣医学が医学を飲み込んだ
1日目は、京都民医連中央病院名誉院長の吉中先生をお招きして、731部隊を題材に医の倫理について学習しました。
731部隊とは、細菌兵器の製造や人体実験を行っていた旧日本陸軍の通称です。優秀な軍医や研究者が集められ、非人道的な研究を繰り返していたとされています。
731部隊の研究者らは戦争をまたとない機会ととらえ、被験者を「マルタ」と呼び人体実験を続けました。軍医として教育されてきた背景や、医学の発展などの理由を盾に「軍陣医学が医学を飲み込んだ」と吉中先生から話されました。戦争という究極の有事の際には誰もが731部隊になり得る可能性を秘めています。だからこそ、戦争を二度と繰り返してはならないし、医療者が平和を求め続けることが大切だと気付かされました。
戦争の加害と被害の歴史、そして戦争が人の判断や倫理観を狂わせることを実感する機会になりました。
社会の中に患者はいる
2日目は、奈良にある吉田病院で精神科専攻医として働く鳥井先生から平和運動について話されました。
鳥井先生は奨学生活動を通して、「世の中にはこんなに大変な思いをしている人がいるのか」「日本にも格差や差別、不条理がたくさんある」と気付き、平和を希求し、平和運動を続けてきたそうです。戦争に反対するスタンディングや沖縄FW、反核医師の会に参加などその活動は多岐にわたります。
「患者さんは診察室の中にいるのではなく、社会の中にいて、だからこそ社会をよくしていくことも大切」と話されました。
患者さんの苦しみの根源をたどると、制度や平和などいろんな社会問題が見えてくるとして、SDH(健康の社会的決定要因)を学ぶことの意義も医学生に向けて伝えていました。
講演を聞いたあとは、班でディスカッションを行います。うまく消化しきれないことも、同じ班の先輩医学生や医師がフォローしてくれます。他の人の意見や感想も聞きながら、理解を深めていけるのもつどいの特徴です。
次回は静岡に集まろう
冬は12月に静岡、春は3月に沖縄で開催予定です。
全国組織であることが民医連の大きな特徴の一つです。全国に同じ志の仲間がいることは、今後の医学部生活や医師人生においても価値あることだと思います。
学校の外にも飛び出して、自分自身の理想の医師像を見つけてみませんか。
奨学生活動に興味がありましたら、
こちらからお問合せください。
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