地域、患者さんの実態を知らないと想像することすら出来ないと感じました。(地域医療・往診実習)国立大学医学部1年

船橋二和病院 初期研修 医学生

地域、患者さんの実態を知らないと想像することすら出来ないと感じました。(地域医療・往診実習)

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知識だけでは無く、生活も想像できる医師に

国立大学医学部1年生の学生さん。
 「地域での患者さんや利用者さんの実態を知ろう!」と介護支援専門員・往診医と一緒にお宅を訪問しました。

知識だけでは無く、生活も想像できる医師に

今井町診療所の「まちかど相談室」で、介護保険制度や今回訪問する利用者さんについて。

「相談室」と銘打っているため、「ご飯が無い」「今晩、泊まる場所が無い」など、本当に困っている地域の方も突然相談に来られます。
そのために、相談室には常にいただきものの「冷蔵庫」や「電子レンジ」などが置いてある。「私たちが直接、生活の全てを援助することは不可能だが、色々な事業所や行政と一緒に最低限生活できる場を保証できるよう取り組んでいますと」のお話です。

今回、訪問する方は高齢で一人暮らし。
「生活扶助を受けており」「要介護2」デイサービスや訪問介護を利用しながら生活されています。本人は、在宅生活の継続を望んでおられますが、徐々に困難になってきており、施設についても、介護度2のため特別養護老人ホームは使用できません。歩行の困難さやふらつきもあり外出はなかなか困難。お風呂もヘルパーさんの援助で、約60㎝高の浴槽をなんとか利用していますが常に転倒のリスクがあることが容易に想像できました。
 介護支援専門員さんは、今後の施設での生活も見据えデイサービスでのお風呂利用を薦めますが「今までの生活でいいんです。」とのお答え。

医学生からは

「最初に説明を受けた際には、このような状況でひとり暮らしされていることは全く想像できなかった。」「医療者が良いと思って提案していることと、ご本人の望まれることは全く違うのですね。」との感想でした。

午後は、今井町診療所の河村先生と往診に。
「以前は訪問看護には同行したことがありましたが、在宅での医師の役割が分かりました。特に患者さんや家族との信頼関係が大事だと気付きました」との感想です。

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