急速に進む高齢化を反映してのことか、最近、医学生さんからも「緩和ケアに、興味がある」という声を聞くことが多くなりました。
また、初期研修医の先生方にとっても告知なども含め、悩みが多いのではないでしょうか?
初期研修医や、病棟・在宅の看護師さんなど20名を超える職員が参加し、会場は一杯となり、やはり関心の高さがうかがえました。
急速に進む高齢化を反映してのことか、最近、医学生さんからも「緩和ケアに、興味がある」という声を聞くことが多くなりました。
また、初期研修医の先生方にとっても告知なども含め、悩みが多いのではないでしょうか?
初期研修医や、病棟・在宅の看護師さんなど20名を超える職員が参加し、会場は一杯となり、やはり関心の高さがうかがえました。
まずは、外科医師から「がんの緩和ケア」について
WHOの定義に触れながら、「緩和ケアの対象となるのは、患者のまわりにいる全ての人であること」「身体的・精神的・社会的苦痛については具体的な対応策がとれるが、生きる意味や死の恐怖、生死感などスピリチュアルな苦痛は対応が難しい」「薬も処方も無いが、スピリチュアルな苦痛が取れないとQOL」は良くならない、とのお話でした。
参加していた研修医・看護師からは、具体的な告知や苦痛に対する対応について質問が相次ぎました。「患者の思いを引き出すこと、あなたのことが知りたい、支えたい、最期まであきらめない、見捨てない気持ちが大切」「将来については、出来るだけ近い目標、例えば桜が見られるまで頑張りましょう、などの伝え方をしている」
傾聴と共感が苦手な医師も多いので、多職種・チームとして関わることが大事なのではないか、などの意見が出されました。
続いて、内科医師より「非がん患者の終末期、緩和ケアについて」
死亡数のうち、約7割が「非がん患者様」であり、がん患者様以外も緩和ケアを必要としていること。「心不全」「呼吸不全」「腎不全」それぞれの終末期治療・緩和ケアについて、具体的な説明があり、
「標準的治療を最期まで行う事が緩和ケアにつながる」「高齢化社会において、内科医師は、緩和ケアとリハビリテーションに関する知識が無ければ、包括的介入が出来ない」との言葉が印象的でした。
「急性増悪を繰り返しながら徐々に症状の悪化する慢性期疾患は、終末期の定義が難しい」
「このまま死ぬことを待ちます、という患者さんに対して医療者としてどう対応したらよいか?」「医療差し控え書を書いていただくタイミングは?」など難しい問題も多く、議論は白熱しました。
学習会終了後に、「何で緩和ケアに拘るのですか?」と尋ねたところ
「医師をしていると必ず、救うことのできない症例とぶつかる」「助かる患者さんは、どの医師でも助けられるが、助からない患者さんは医師の対応で最期の幸せ度合いが全然違う」
「がん患者さんの緩和ケアは確立されてきているが、内科・慢性期の患者さんは苦しんでもよいのか」などの答えがありました。
救命治療の話にもなり、参加していた小児科の医師からの「子どもの場合は、残された
家族のケアになればという思いで、最期まで全力を尽くす」という言葉が心にのこりました。
ぜひ、今度は医学生と一緒に参加したいと思います。
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