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船橋二和病院 初期研修

本日の研修医「こころに残った患者さん報告, 外科研修を終えて」の巻

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「最後まで“その人らしく生きる”にはどうしたら良いか、を考える機会に!

今回の症例の患者さんは、黄疸を主訴に救急外来を受診されたAさん。腹部エコー検査を行ったところ膵腫瘍の疑いがあり入院となりました。

 

入院後に造影CT等の検査をしたところ、膵頭部がんの診断。指導医の鈴木先生と共にご家族へ病状説明を行いました。ご家族のお話も伺いながら、今後の方針などについて話し、今後も当院で治療をしていくこととなりました。

 

がんが発覚したことを患者さんにどう伝えようか…。ご家族にお伝えした後に患者さんのもとを訪れるとご本人は「覚悟はできているため、何でも話してください」と仰られ、病状をお話ししました。

その後約3週間に渡り入院加療を行い、当初は「がんは発覚したけれど、ご自宅に帰られるといいな」と思っていたものの、処置の必要性などから他院へ転院となりました。その後は他院でそのまま加療されています。

 

3ヶ月間の外科研修を経て、自分が救急で診断を付けた患者さんの治療と退院に関われたことや、毎日病棟のすべての患者さんを診られたこと、手術を終えて元気に帰っていかれる患者さんの姿を見られる外科の喜びを語ってくれた佐久間先生。

なぜ今回の患者さんが心に残ったのかを伺うと、「悪性腫瘍はある時点から急激に状態が悪くなることがあります。対応にスピーディさも求められますし、そのために常に準備しておくことが大切で外科の先生方はそうした患者さんを何人も診ています。
 自分はリハビリの専門医を目指していて、がんリハビリにも興味がありました。そうした中で、今回の外科研修中に来院から転院するまで関われたがん患者さんということもあって、印象に残っていました。」とのこと。

報告の終盤には緩和ケアにも触れられ、終末期の患者さんの気持ち・辛さを知ることの重要性や、先生や看護師の患者さんとの話し方やカルテ記載の内容が非常に勉強になったと話してくれました。

 

 そして結びに「最後まで“その人らしく生きる”にはどうしたら良いか、それを考える。」と語っていたところに、患者さんと真摯に向き合う佐久間先生らしさを感じる報告会でした。

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