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船橋二和病院 奨学金制度 初期研修

「カルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見えたりする事もありました」

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「カルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見えたりする事もありました」

本日の研修医「心に残った患者さん発表会」千葉民医連の初期研修では、患者さんを疾患のみで捉えるのではなく、「患者さんや家族に研修医としてどのように向き合ったのか」を重視した報告会を行っています。

 

4月になり、昨年研修をスタートした医師たちも2年目を迎えそれぞれ、別な科や千葉民医連の診療所などで研修をスタートさせています。

「カルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見えたりする事もありました」

長田 知房医師

【Profile】

早稲田高校・群馬大学医学部卒

千葉県出身

平成29 入職船橋二和病院・初期研修医

初めての小児科研修

『受け持った患者さんは川崎病の2歳9ヶ月のまだ2語文が喋れない男の子。良く笑い、人懐っこい。電車、トーマス、アンパンマンが大好き。子どものお母さんは明るく、大らかで話し好きな方。診療にも理解のある方でした』

初めての小児科研修

金魚のフン

『小児科研修開始当初1週間は指導医のO先生に金魚のフン状態でした。他院からの紹介患者を診るのは初めて。外来でのファーストタッチ~入院判断・申し込み~入院担当医も自分、と言う流れを初めて経験しました』

『川崎病の治療の一番の目的は、冠動脈瘤の発生を防ぐこと。その治療のための薬(グロブリン)を投与開始。「このまま、冠動脈拡張悪化、発熱上昇した場合…転院検討、瘤が出来てしまえば’血液さらさら’を飲み続けなければならなくなる…』

金魚のフン

カルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見えたり…

『母親への病状説明の前は震える事もありました。瘤ができた場合に「苦しい治療になるのか」「将来的にどんな影響があるのか」など多くの質問がありました。気丈に見えるお母さんでしたが、やはり心配な様子でした。毎日が病状説明な時期もあり、こうしたお母さんへの説明に向けても沢山勉強しました。この時はカルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見える事もありました』

『薬の投与の2日日間で解熱。その後、連日心臓のエコー検査。幸い冠動脈拡張は悪化せず収束傾向となりました。入院18日目(川崎病日19日目)に無事退院となりました』

カルテが夢に出て来たり、納豆が冠動脈瘤(血管のこぶ)に見えたり…

小児科研修を通じて やはり小児科を志したい

子供が心配じゃない親はいない。心配から質問も多く、不安を与えないためにも勉強を怠ってはいけないと思いました。子供は何をしててもやっぱりかわいい!ぐったりしていた子が元気になって帰っていき、退院後診察でまた元気な姿を見せてくれたときの喜びも知りました。当然だが治る子ばかりではない。治療が難渋してしまい辛い思いもする症例を経験することも覚悟していかなければならない。私は小児科希望だったのですが、やはり小児科を志したいと思える3か月間でした。

小児科研修を通じて やはり小児科を志したい

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