千葉民医連の研修では、ローテーションが変更するタイミングで、研修医が「こころに残った患者症例報告」を行っています。今回は、初期研修医1年目、遠山先生が導入期内科研修を振り返って「心に残った患者さん」の報告です!
千葉民医連の研修では、ローテーションが変更するタイミングで、研修医が「こころに残った患者症例報告」を行っています。今回は、初期研修医1年目、遠山先生が導入期内科研修を振り返って「心に残った患者さん」の報告です!
グループホーム入所中でパーキンソン病他院かかりつけ、訪問診療も受けている高齢女性。二か月以上続く呼吸苦が悪化し入院となりました。
退院後も、グループホームに戻ることを強く希望されていましたが、症状的には、医療行為が可能な施設退院が望ましい状況でした。
「本人の強い希望と、それを叶えたいご家族の気持ちと、施設側の患者さんの病状や状況への理解が鍵となり、ご家族も含めて何度も全員で議論を重ねてグループホームに戻れるように努力したこと」が印象に残った症例です。
細菌性肺炎と尿路感染症は抗生剤で、うっ血性心不全については、利尿剤が奏功し全身状態は改善しましたが、退院調整中に食事がほとんど摂れなくなってきました。施設に確認したところ、環境の変化に敏感でグループホームを離れることを非常に嫌っていたとのことで、入院期間が遷延していることが原因と考えられたため、早期退院を目指しました。
退院後の支援として、診察、内服薬処方を訪問診療ひとつにまとめる事、食事摂取が不十分になると体調を崩す事が多くなってきたが、往診と組み合わせることで、施設からも「頑張ってみる」という言葉をいただきました。
この症例を通して、「病態だけを考慮し、医療行為のできる施設に移った方が良いと安易に考えてしまったが、状況が許す限り、患者さんのグループホームに残りたいという気持ちやご家族の患者さんの希望を叶えたいと思う気持ちに配慮することが重要だと、再度学びました。」「教科書や大学の講義などを、実践することの難しさを感じました」との感想がありました。
遠山先生、麻酔科の研修もがんばってください!
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