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船橋二和病院 初期研修

本日の研修医「こころに残った患者さん報告, 回復期リハビリテーション科研修を終えて」の巻

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急性期から自宅や施設への橋渡しとして

初期研修医1年目・後藤先生による「心に残った患者さん報告」が船橋二和病院にて行われました。回復期リハビリテーション病棟にて2ヶ月間の研修を終えての報告です。

 

急性期から自宅や施設への橋渡しとして

ラクナ梗塞再発の診断で入院となり急性期の治療を終えてから回復期リハビリテーション病棟へ転科してきた高齢男性の症例。頭部のCTMRIにも脳梗塞を疑わせる所見があり、セラピストによる粘り強い評価により高次脳機能障害もいくつか見つかりました。

学生の頃は抽象的でなかなか捉えきれていなかった「国際生活機能分類(ICF)・・・生活機能をプラス面から捉えより良く生活するためにはどうすれば良いか考える。患者さんの生きる全体像を評価するうえで重要な概念」を、症例を通し勉強させてもらったと話します。

日常生活動作を看護師、介護福祉士、セラピスト、ソーシャルワーカー含め多職種がそれぞれの角度から患者さんを見て評価することで、認識を深めていきました。

経過順調にて退院前にはセラピストと同行し、患者さんのご自宅を訪問。自宅とその周辺の環境、院内の環境でできたことが実際の家の中ではどうか等を確認しました(ホームエバリュエーション)。本人を交えて相談した結果、歩行器レンタルとトイレ・風呂改修工事につなげることができ、無事退院となりました。

 

 

「抽象的な概念(ICFなど)を個別の症例にどのように落とし込んでいくかということや、急性期から自宅や施設への橋渡しとしての病棟の機能・医師の役割を、具体的な症例を通して学びました」と振り返りました。また「セラピストさんの専門性の高さや病棟の看護師さんや介護福祉士さんの患者さんに寄り添う力を感じた」とのコメントからも、多職種が関わることの重要性がうかがえました。

指導医の関口先生からは、「身体の治療をしながら退院支援を進めなくてはならないし、いろいろな職種が同時並行で物事を進めていく過程を把握していかなければならないという点で、考えることが多い大変な科だったのではないか」

「今後も研修でいろいろな科をまわるなかで、今回のように病気だけではなく患者さんの生活面など全体を見ていただくというところを是非継続してください」とエールが送られました。

後藤先生、2ヶ月間お疲れ様でした!

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