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船橋二和病院 初期研修 医学生 内科

本日の研修医「(内科導入期④ 初期研修医の心に残った患者さん発表会」

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船橋二和病院では、各診療科研修のローテション終了時に、それぞれの研修医が「心にのこった患者症例報告会(通称ここのこ)」を行っています。

今回は『研修1年目だからこそ気付けることがたくさんある!』という事例発表です。

70代男性、もともと閉塞性肺疾患の既往がありますが、数日前からの発熱と一過性の意識消失があり自宅内で倒れていたところを家族が発見、救急搬送され入院となりました。

検査の結果、細菌性肺炎とわかり、投薬をすすめると肺炎の状態は改善しました。

一方、意識消失については更に検査を必要としましたが本人がどうしても退院を希望しています。次第に不満が募り「御飯が美味しくないし、みんなに同じ質問をされてうんざりする」といったこと周囲に言い始めます。研修医は日に何度も病室に足を運びながら話をしますが、数日後には気分が落ち込み「個室は話し相手がなく寂しい。家族に会いたい」と訴えるようになりました。

 

治療の第一歩は患者さんと理解しあうこと

どう対応すればいいのか悩む中で「先生は若いから便秘なんてしないだろうから、俺の気持ちなんてわからないでしょ?」と言われ、思わず『私も幼いころからひどい便秘性だから気持ちわかります』と研修医自身の経験を話しました。すると、それをきっかけに気持ちを許してくれるようになり、下剤の調整を行いました。また、本人と相談をして個室から大部屋の窓際にベッドを移しました。

その結果、夜もぐっすり眠れて排便もありました。また、自己判断で内服調整をしていた薬も理解をして服用するようになりました。

 

早期退院の希望は変わらず、今回は意識消失の検査は行いませんでしたが、退院当日「今日はご飯がとても美味しかった。便秘の辛さを分かり合える人がいて本当によかったよ」と言って自宅に戻られました。

 

「このケースから、治療の説明の大切さ、便秘を軽視してはいけないこと、そして時には自分の話をして相互理解を深めることも必要であること、きつい返事や不満の訴えの裏には辛い思いがあることを学ばせてもらった」と研修医から報告がありました。

指導医からは「1年目だからこその気付きがある。私だったら気付かないかもしれない。小さいけれどとても重要なことだ。」と評価がありました。

こうした患者さんとのやり取りや気付きの1つ1つは小さな経験ですが、信頼される医師となるための土台になっていきます。

4か月の内科研修を終えて、次は救急研修に移ります。

引き続き「小さな気付き」を大切にしながら頑張っていきます!

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