コロナ以前は広島、福島など社会的問題や平和の現場を訪れてフィールドワークとディス
カッションを行っていましたが、感染対策で中断して約4年、久しぶりに医学生や看護学生
が集まってディスカッションと交流を行いました。
当日は被ばく者の方の集団健康診断が開催されており、医師の診察や看護師、薬剤師の問
診を見学し、実際に被ばく者とお話しする機会を持ちました。「毎年の健診で医師とお話し
することを楽しみにしている方が多く、信頼関係を築く接し方について学ぶことができま
した。」などの感想が寄せられ、被爆者の方の健康への不安などを知る機会になりました。
その後、被爆者の方の声も踏まえて、「医療者が平和のためにできること」をテーマに学
習とディスカッションを行いました。医学生2名の報告では「日本国憲法を守ることが、患
者さんの人権や健康を守ること」「戦争には正義など無く、犠牲になるのは市民や弱者」と
いうことが強調されました。千葉民医連で被ばく者医療、被ばく者健診などを通じて被ばく
者に寄り添ってきた高橋稔先生のお話をお聞きしました。
「被ばく者は、いつ起こるとも分からない健康被害に怯えながら生きていて、その被害は子どもや孫の世代まで影響があることに大きな不安を感じている。」「罪のない多くの人を殺し、生き残った被ばく者に苦しみを与え続ける核兵器を地球上から廃絶しなくてはならず、それが被ばく者の願いであること」「医師としての生き方など多くのことは被爆者から教えてもらった」というお話が印象に残りました。
最後に医学生全員で「平和について医療者ができることをテーマにディスカッションを行いました。「患者から病気だけでなく生活の困りごとを相談されるまで信頼される医師になる」「今日学んだことを周りの友人などに伝える」「平和のために声を上げ、行動すること」など様々な意見が出されました。「平和や憲法について学び(知り)、伝え、行動しよう!」とみんなで確認し、学習会は終了となりました。
平和だけでなく、健康被害の原因となる様々な問題についてもみんなで考えています。みなさんも参加してみませんか!