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船橋二和病院 初期研修 医学生 内科

本日の研修医「(内科導入期③ 初期研修医の心に残った患者さん発表会」

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受け持ったのは身元不明の患者さん。医学部で学んだ「病気を治す」だけでは不十分

それぞれの研修医がローテーション中に印象に残った症例を発表する「心に残った患者さん発表会(通称ここのこ)」。

今回は”病気を治すだけでは不十分”を実感した症例です。

受け持ったのは身元不明の患者さん。医学部で学んだ「病気を治す」だけでは不十分

身元不明で入院となった患者さん。記憶も無くしており、生活歴や既往歴、現病歴、自身の名前すらわからない状態でした。「身元がわからない人が入院するなんて、そんなこともあるんだな・・」とどこか他人事のように思っていた矢先、担当を任されました。

 

戸惑いながらも、指導医や多職種と協力し合い治療をすすめていきます。

入院の原因となった疾患自体は増悪することなく、リハビリを開始。最初は寝たきりで意思疎通も難しい状態だったのが、歩けるようになり、ある程度の会話もできるまでに回復しました。

 

家族さえ見つかれば、退院も近いかと思われましたが、MSW(医療相談員)の介入で、家族とは絶縁状態であることやその他生活上の問題点も判明。

中本医師は「家に帰るまでにどうすれば良いか頭を悩ませました」「大学で“病気を治す”ということを学んできましたが、病気が治るだけでは不十分だということを改めて感じました」と、病気を治したその先の重要性を実感していました。

指導医の小林先生からは「研修医が受け持つには困難な背景を複数持つ患者さんだった。もちろん研修医だけが診ていたわけではなく、いろいろな人が関わっていたが、わからなくてもなんとか向き合うぞという姿勢があったのが、患者さんからの信頼に繋がった」「これからも病気を治すことと同時にその後をどうするのか?を突き詰めて考えてほしい」との言葉が送られました。

中本先生、4ヵ月間の内科導入期研修お疲れ様でした。次のローテーションでも頑張ってください!

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